JASO M902 (正式版)日本丰田VOC测定方法

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自动车部品-内装材―挥発性有机化合物(VOC)放散测定方法

JASO

自動車部品-内装材―揮発性有機化合物

(VOC)放散測定方法

JASO M 902:2007

2007年3月 日制定

社団法人自動車技術会

規格会議審議

自动车部品-内装材―挥発性有机化合物(VOC)放散测定方法

目 次

ページ

1 適用範囲·····································································································································································1 2 引用規格·····································································································································································1 3 用語及び定義·····························································································································································1 4 原理·············································································································································································2 5 器具及びガス·····························································································································································3 6 試験条件·····································································································································································4 7 試験条件の検証·························································································································································4 7.1 試験条件のモニタリング·····································································································································4 7.2 回収率······································································································································································4 8 試験方法·····································································································································································5 8.1 試験装置··································································································································································5 8.2 試験準備··································································································································································5 8.3 放散試験··································································································································································5 8.4 ガス捕集··································································································································································5 9 分析方法·····································································································································································6 9.1 VOCの分析····························································································································································6 9.2 ホルムアルデヒド及び他のカルボニル化合物の分析····················································································6 10 サンプリングバッグ値の算出······························································································································6 11 報告書·······································································································································································6 附属書A(参考)試験片の採取及び保存などに関する手順概要·······································································10 附属書B(参考)試験報告書及び回収率に関する補足························································································11 解説·················································································································································································12

自动车部品-内装材―挥発性有机化合物(VOC)放散测定方法

まえがき

この規格は,社団法人自動車技術会定款に基づく規格会議組織規則に従って,規格委員会の審議を経て,規格会議が制定した自動車規格である。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格の一部が,技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の実用新案登録出願に抵触する可能性があることに注意を喚起する。自動車技術会規格委員会は,このような技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の実用新案登録出願にかかわる確認について,責任をもたない。

自动车部品-内装材―挥発性有机化合物(VOC)放散测定方法

自 動 車 規 格 JASO

M 902:2007

自動車部品-内装材―揮発性有機化合物

(VOC)放散測定方法

Road vehicles-Interior parts and materials-Measurement methods of

diffused volatile organic compounds (VOC)

1 適用範囲

この規格は,サンプリングバッグを用いて自動車内装材から気中へ放散する揮発性有機化合物(VOC),ホルムアルデヒド及び他のカルボニル化合物の測定方法について規定する。

なお,この測定方法は,シート類,インストルメントパネル類,天井類などに適用する。

2 引用規格

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。

JIS A 1962 室内空気中のホルムアルデヒド及び他のカルボニル化合物の定量―ポンプサンプリング JIS A 1966 室内空気中の揮発性有機化合物(VOC)の吸着捕集/加熱脱離/キャピラリーガスクロ

マトグラフ法によるサンプリング及び分析―ポンプサンプリング

ISO 16000-6 Indoor air-Part 6: Determination of volatile organic compounds in indoor and test chamber air by active sampling on Tenax TA sorbent, thermal desorption and gas chromatography MS/FID

3 用語及び定義

この規格で用いる主な用語及び定義は,次による。 3.1

自動車内装材

自動車内装に用いる部品 材料。 3.2 試験開始

サンプリングバッグを恒温槽に入れた時点。 3.3

サンプリングバッグ

自動車内装材から放散するVOC,ホルムアルデヒド及び他のカルボニル化合物を測定するための,容積10 Lの樹脂製の袋。 3.4 試験濃度

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試験片を入れて一定時間加熱したサンプリングバッグ内のガスを捕集し,測定した特定のVOC,ホルムアルデヒド及び他のカルボニル化合物の濃度。 3.5

ブランク濃度

試験片を入れないで一定時間加熱したサンプリングバッグ内のガスを捕集し,測定した特定のVOC,ホルムアルデヒド及び他のカルボニル化合物の濃度。 3.6 回収率

サンプリングバッグから捕集したVOC,ホルムアルデヒド及び他のカルボニル化合物の総量を,サンプリングバッグに供給した既知の対象VOC,ホルムアルデヒド及び他のカルボニル化合物の総量で除した数値。 3.7

サンプリングバッグ値

試験片1個当たりから放散するVOC,ホルムアルデヒド及び他のカルボニル化合物によって上昇したサンプリングバッグ内の対象物質の濃度に,サンプリングバッグへのガス封入量を乗じた値。 3.8 試験片

試験対象となる自動車内装材から試験を行うために採取した一部分。 3.9

揮発性有機化合物(VOC)

試験片から放散し,サンプリングバッグから検出された有機化合物のうち,ホルムアルデヒド及び他のカルボニル化合物を除いたもの。

注記 この規格で対象にするVOC成分は,次のものであり,これらを総称して対象揮発性有機化合

物(又は,対象VOC)と呼ぶ。

トルエン,キシレン,エチルベンゼン及びスチレン。

3.10

総揮発性有機化合物(TVOC)

ガスクロマトグラフにおいて分析した,n-ヘキサンからn-ヘキサデカンまでの範囲で検出されたVOC。 この規格では,ピーク面積の総和を用いてトルエンに換算して求めた値を示す。

注記 ガスクロマトグラフ質量分析計(GC/MS)を用いる場合は,全イオン検出器(TIM)で測定し,

全イオンクロマトグラム(TIC)から算出したVOCの値を用いる(JIS K 0123 参照)。

3.11

ホルムアルデヒド及び他のカルボニル化合物

試験片から放散し,サンプリングバッグから検出されたホルムアルデヒド及び他のカルボニル化合物(アルデヒド及びケトン)。

注記 次の物質を対象とする。

ホルムアルデヒド及びアセトアルデヒド。

4 原理

この試験は,試験対象となる自動車内装材から放散するVOC,ホルムアルデヒド及び他のカルボニル化

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合物のサンプリングバッグ値を算出する方法である。

サンプリングバッグ内に入れた試験片を一定の温度で加熱し,サンプリングバッグ内のガスを採取して求めた試験濃度及びブランク濃度を知ることによって,試験片1個当たりから放散するVOC,ホルムアルデヒド及び他のカルボニル化合物のサンプリングバッグ値を算出する(箇条10参照)。

5 器具及びガス 5.1 一般

自動車内装材から放散するVOC,ホルムアルデヒド及び他のカルボニル化合物のサンプリングバッグ値を算出する場合に必要な器具及びガスは,主として次のとおりである。 - サンプリングバッグ - 窒素ガス - 恒温槽 - ポンプ類 - 積算流量計 - 分析装置 - 捕集管

5.2 サンプリングバッグ 5.2.1 一般

この規格のサンプリングバッグに適用される一般仕様及び要求事項は,5.2.2,5.2.3,5.2.4及び7.2による。

5.2.2 材質 容積

サンプリングバッグの材質は,特に規定しないが,フッ素系樹脂〔フッ化ビニル(PVF),4フッ化エチレン-6フッ化プロピレン共重合体〕などが望ましい。容積は,10 Lとする。 5.2.3 気密性

サンプリングバッグは,制御されていない外気と換気することがないよう,テープなどのシール材又はヒートシールによって気密性を確保する。 5.2.4 ブランク濃度

サンプリングバッグを加熱することによって発生するブランク濃度は,放散試験に影響を及ぼさない程度の低さとする。 5.3 窒素ガス

サンプリングバッグに封入する窒素ガスは,含有するVOC,ホルムアルデヒド及び他のカルボニル化合物の濃度が,放散試験に影響を及ぼさない程度の低さとする。 5.4 恒温槽

温度の制御は,均一な温度制御のできる恒温槽で行う。

サンプリングバッグを入れる恒温槽は,±1.0 ℃の範囲内で温度の制御が可能であるものとする。 5.5 ポンプ類

真空ポンプ又はサンプリングバッグ内部の気体を十分に脱気できる機器を用いる。 5.6 積算流量計

ガス捕集量などの測定は,積算流量計によって行う。

注記 積算流量計と同等以上の性能をもつ装置を用いてもよい。

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5.7 分析装置

VOCの分析には,水素炎イオン化検出器付きガスクロマトグラフ(GC/FID),又は質量分析計付きガスクロマトグラフ(GC/MS)を用いる。ホルムアルデヒド及び他のカルボニル化合物の分析には,高速液体クロマトグラフ(HPLC)を用いる。

注記 分析装置は,JIS A 1962,JIS A 1966 及びISO 16000-6によるが,これらと同等以上の精度をも

つ装置を用いてもよい。

5.8 捕集管

VOCの捕集 分析にはTenax-TA,Tenax-GRなどの捕集管を用いる。ホルムアルデヒド及び他のカルボニル化合物の捕集 分析にはDNPHカートリッジを用いる。

注記 捕集管は,JIS A 1962,JIS A 1966及びISO 1600-6による。 6 試験条件 6.1 一般

試験条件は,6.2~6.6 による。また,試験室の状態は,バックグラウンドの影響が出ないよう十分換気されていなければならない。 6.2 試験片サイズ

試験片は,通常,表面積100 cm2(例えば,10 cm×10 cm)とする。試験片厚みは,規定しない。 注記 試験片の小口は,シールしないこととする。 6.3 試験片の養生条件(保管期間及び保管状態)

試験片の保管期間は,試験片製造後2週間以内とする。試験片は,化学物質による汚染,又は熱,湿気などに影響されないよう,試験片ごとに適切な包装を施して保管する。

なお,試験片の保管期間及び保管状態は,報告事項とし,受渡当事者間で定めた場合も同様とする。 試験片の採取及び保存などの詳細については,附属書Aに記載されている。 6.4 加熱温度

サンプリングバッグを加熱する温度は, 65 ℃とする。 注記 他の加熱温度を受渡当事者間で取り決めてもよい。 6.5 加熱時間

サンプリングバッグを加熱する時間は2 hとする。 6.6 ガス封入量

サンプリングバッグに封入する窒素ガス量は5 Lとする。

7 試験条件の検証

7.1 試験条件のモニタリング

加熱温度は,モニタリングして記録する。 測定器の温度精度は,±0.5 ℃とする。 7.2 回収率

対象VOC,ホルムアルデヒド及び他のカルボニル化合物の回収率は,対象成分の標準ガスなどを用いて測定する。サンプリングバッグの性能は,ホルムアルデヒドについて60 %以上,トルエンについて70 % 以上の平均回収率を確保できるものとする。

注記 シンク効果若しくは漏れがある場合,又は校正精度が低い場合には,試験で最低限度必要な精

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度を満たすことが困難となる。シンク効果及び吸着特性は,放散したVOC,ホルムアルデヒド及び他のカルボニル化合物の種類と密接にかかわってくる。これらによる影響を把握するために,異なる分子量又は極性をもつ対象VOC,ホルムアルデヒド及び他のカルボニル化合物を用いて追加の回収率試験を行うことができる(附属書B参照)。

8 試験方法 8.1 試験装置

図1に試験装置の概要を示す。 8.2 試験準備

8.2.1 サンプリングバッグの洗浄

試験を開始する前に,サンプリングバッグの洗浄を行う。サンプリングバッグのスリーブにテフロンチューブを取り付け,窒素ガスを封入した後,ポンプでガス抜きを行う。この操作を3回繰り返す。 注記 ブランク濃度を低減するため,事前にサンプリングバッグの加熱処理を行ってもよい。 8.2.2 サンプリングバッグの準備

洗浄を終えたサンプリングバッグの一端を切断し,試験片を入れる。サンプリングバッグの一端を折って,シール材(テープ)で密封する。ヒートシールによる密封を行ってもよい。サンプリングバッグに窒素ガスを封入し,ポンプでガス抜きを行う。その後,一定量(5 L)の窒素ガスをサンプリングバッグに封入する。同様の操作を,試験片を入れないサンプリングバッグでも行い,これをブランクとする。 8.3 放散試験

試験片を入れたサンプリングバッグを一定温度(6.4参照)に設定した恒温槽内に入れ,スリーブに取り付けたテフロンチューブをオーブンの開口部から外に出す。ブランクも同様に恒温槽に入れ,一定時間(6.5参照)加熱を行う。 8.4 ガス捕集

一定時間(6.5参照)が経過した恒温槽の温度が,定常状態であることを確認した後,5.8に規定する捕集管を接続してガス捕集を行う。同時にブランクもガス捕集を行う。捕集量は温度補正を行ったものとし,VOCは1 L,ホルムアルデヒド及び他のカルボニル化合物は3 Lとする。必要に応じて予備のVOC捕集を行ってもよい。

図1―試験装置概要

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9 分析方法 9.1 VOCの分析

VOC捕集管(5.8参照)を加熱脱着装置に取り付け,加熱によってVOCを脱離させる。VOCの分析方法は,JIS A 1966 及び ISO 16000-6 による。試験濃度及びブランク濃度を求める。 9.2 ホルムアルデヒド及び他のカルボニル化合物の分析

DNPHカートリッジ内のカルボニル化合物DNPH誘導体は,アセトニトリルを用いて溶解して脱離させる。ホルムアルデヒド及び他のカルボニル化合物の分析法は,JIS A 1962による。試験濃度及びブランク濃度を求める。

10 サンプリングバッグ値の算出

試験片からのサンプリングバッグ値は,次式によって求める。 W =

(Cs Cb)×Vs

u

ここに,Cs :試験濃度(μg/m3)

Cb :ブランク濃度(μg/m3) Vs :ガス封入量(m3)

W :サンプリングバッグ値(μg/個) u :試験片の個数(個)

11 報告書

試験報告書には,通常,次の内容を記載する(附属書B参照)。 a) 試験機関

- 試験機関の名称及び住所 - 試験責任者名 b) 自動車内装材の種類

- 自動車内装材の種類(可能な場合は,商品名) - 試験片の選択プロセス(抜取り方法など)

- 自動車内装材の経緯(製造年月日,バッチ番号,試験機関到着日,包装から取り出した日時,保管

条件及び試験片を準備した日時など)

c) 結果

- 対象VOC,ホルムアルデヒド及び他のカルボニル化合物,又はTVOCのサンプリングバッグ値 d) 試験条件

- サンプリングバッグ条件(温度,時間,窒素ガス量) - 試験片の面積

- 対象VOC,ホルムアルデヒド及び他のカルボニル化合物のガス捕集に関する情報(用いた捕集管,

ガス捕集量など)

e) 測定機器

- 用いた器具及び方法に関する情報(サンプリングバッグ,シール材,恒温槽,ポンプ類,分析装置

など)

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f) 品質管理 品質保証

- 対象VOC,ホルムアルデヒド及び他のカルボニル化合物のブランク濃度

- 対象VOC,ホルムアルデヒド及び他のカルボニル化合物のシンク効果を評価するための回収率デー

- 測定回数 - 温度の精度

報告書の書式例を表1に示す。

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表1―報告書書式例

a) 試験機関

試験機関名 所在地 試験責任者

b) 製品の種類

製品の種類(商品名) サンプリング方法 サンプル形状

製造年月日

200●年○月×日

試験日

200●年□月△日

c) 試験結果

試験項目

株式会社○○○○

東京都○○区△△町○-○ 規格一郎

シート 製品番号 AB1234

本体から10 cm×10 cmに切り出し 厚み,重量等の形状情報を記入

包装から取り出した

試験機関到着日

日時

200●年□月△日 200●年□月△日×時

その他

試験片を準備した日時 200●年□月△日×時 -

サンプリングバッグ値(μg/個)

ホルムアルデヒド N.D.(≦0.○○○○)

1.0 アセトアルデヒド

2.0 トルエン

3.0 o-,m-,p-キシレン

4.0 エチルベンゼン

5.0 スチレン

d) 試験条件

試験片表面積(cm) 加熱温度(℃) 加熱時間(h) 窒素ガス量(L)

VOC捕集条件 及び他の 化合物捕集条件

捕集管 空気捕集量(L) 捕集管 空気捕集量(L) Tenax-TA 1 L×2 DNPH 3 L

試験場所の湿度

試験場所の温度(℃) その他特記事項

(RH %)

55 -

d)

2

e) 測定機器

恒温槽 シール材 ヒートシール 空気捕集装置

ホルムアルデヒド及び他のカルボニル化合物

分析装置

VOC(トルエン,キシレン,その他TVOC)

○○製×××× -

○○製 高速液体 検出器 加熱導入装置 - 質量分析計

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表1―報告書書式例(続)

f) 品質管理/品質保証

試験項目 ホルムアルデヒド アセトアルデヒド

トルエン o-,m-,p-キシレン エチルベンゼン スチレン TVOC 測定回数 1回

g) データ分析

試験片からの 値Wは下記の式による

試験濃度Csは一定温度で一定時間加熱した試験片から放散したVOC, , の濃度を示し,Cbは試験片を入れずに同一条件で加熱した の 濃度を表す。Vsは 封入量(m3),uは試験片の個数を表す。

(Cs-Cb)×Vs

W =

U

試験濃度 (μg/m3) N.D.(≦○○○)

× ×× ××× △ △△ ●●●● 回収率 85 %( )

ブランク濃度 (μg/m3) N.D.(≦○○○) N.D.(≦○○○) N.D.(≦○○○) N.D.(≦○○○) N.D.(≦○○○) N.D.(≦○○○)

●●● 温度の精度 ±0.5 ℃

データ分析

h) 備考

特になし

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附属書A (参考)

試験片の採取及び保存などに関する手順概要

序文

この附属書は,試験片の採取及び保存などに関する手順概論について記載するものであり,規定の一部ではない。これらは,今後集積される新たな知見及びそれらに基づく国際的な評価作業の進ちょくに伴い,将来必要があれば変更されるべきものである。 A.1 製品のサンプリング方法並びに試験片の運搬及び保存 A.1.1 一般

サンプリングバッグを用いて自動車内装材から放散するVOC及びアルデヒド類のサンプリングバッグ値を算出する場合には,試験前及び試験中において,その製品を正しく取り扱う。この方法は,新しく製造された組立前の自動車内装材だけに適用する。この規格で試験対象となる製品のサンプリング方法及び試験片の採取及び運搬方法などは,次による。 A.1.2 製品のサンプリング方法

試験対象となる製品は,通常の手段で製造,包装及び取り扱われるものとする。この試験対象製品の中から任意に抽出した製品からサンプリングした試験片は,直ちに包装し,速やかに試験機関に送付する。 A.1.3 試験片の包装及び運搬

試験片は,化学物質による汚染,又は熱や湿気などに影響されないよう保護する。試験片ごとにアルミ箔又は(光沢面を外側にした)アルミ加工の包装材で包み,ポリエチレン袋又は透明ポリビニルフッ素加工フィルムを裏打ちしたもので密閉する。

注記 採取した試験片は,運搬の状況によってその試験片の放散特性に影響を及ぼす可能性がある。特

に,温度による影響の可能性を考慮しておかなければならない。

A.1.4 試験を開始するまでの試験片の保存

試験片の放散試験は,試験機関に送付されてから直ちに開始することを条件とする。測定の開始まで試験機関で試験片を保存する場合,劣化を防ぐため保存する期間中(通常,2 週間とする。)は,上記の包装材料で密閉状態に保つ。

A.2 その他

試験片の採取及び保存などに関する手順は上記のとおりとするが,試験片の材料種や製造工程を考慮し,受渡当事者間で定めることを妨げない。

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附属書B (参考)

試験報告書及び回収率に関する補足

序文

この附属書は,試験報告書及び回収率に関して補足するものであり,規定の一部ではない。これらは,今後集積される新たな知見及びそれらに基づく国際的な評価作業の進ちょくに伴い,将来必要があれば変更されるべきものである。 B.1

参考文献 JIS K 0123

JIS Z 8703

ガスクロマトグラフ質量分析通則 試験場所の標準状態

試験報告書及び回収率

試験報告書及び回収率に関しては,本体規定のとおりとするが,受渡当事者間で定めることを妨げない。

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解 説

この解説は,本体及び附属書に規定 記載した事柄,並びにこれらに関連した事柄を説明するもので,規格の一部ではない

この解説は,社団法人日本自動車技術会(以下,JSAEという。)が編集 発行するものであり,この解説に関する問合せは, JSAEへお願いします。

1 制定の趣旨及び経緯 1.1

制定の趣旨

事務所ビル,住宅などの高気密 高断熱化に伴い,接着剤,塗料,防虫 防蟻剤などから放散するホルムアルデヒド,揮発性有機化合物(VOC)などの室内濃度が高くなり“シックハウス症候群”が引き起こされているのではないかと国内外で指摘されている。室内空気汚染物質濃度については,世界保健機構(WHO)がガイドライン値を制定しており,国内でも厚生労働省が“化学物質の室内濃度指針値”及び測定法を示している。さらに建築基準法の改正によって,クロロピリホスの全面使用禁止及びホルムアルデヒド放散量による建築材料の等級分けがなされた。これらの動きは建築材料にとどまらず,家電 コピー機などにも広がりを見せており,自主規格及びJISの制定も行われている。このような状況の中で, 2005年2月,社団法人日本自動車工業会(以下,JAMAという。)は,車室内VOC低減に関する自主取組みを公表し,車室内VOC試験方法とガイドライン値とを設定した。これを受けて,自動車メーカ各社は車室内VOCの低減に向けた動きを加速させてきた。

車室内空気汚染物質濃度を低減するためには,個々の内装材から放散するVOCを正確に測定すること,車室内の換気を適切に行うことが必要とされる。この規格は,このような背景を踏まえてJSAE 低公害車 環境部会 車室内部品のVOC測定法分科会が2006年4月から2007年3月にかけて,自動車内装材からのVOC放散量を定量的に評価 判断可能とする統一された標準試験方法の開発を目的として行った研究開発成果に基づき,作成したものである。 1.2

制定の経緯

車室内VOCを低減するため,個々の自動車内装材から放散するVOCの試験 測定方法は,自動車メーカ各社が策定し,運用がなされていた。この試験 測定方法は,主にサンプリングバッグを用いた方法であるが,各社独自の規格であり,統一化 標準化はなされていない状況であった。これに対し,2005年5月に早稲田大学田辺教授から標準化検討の要請があり,これを受けて,JAMA,社団法人日本自動車部品工業会(以下,JAPIAという。), JSAEで話し合いを行った結果,将来の国際規格として提案できるような試験方法であれば検討する価値はあると考えるが,現時点(2005年9月)ではJAMA,JAPIAとも部品試験方法の標準化が急務とは認識していないため,当面の進め方はJAMAで検討するとの結論に至り,自動車内装材から放散するVOCの試験 測定方法の標準化は見送られた。しかし,2005年11月にJAMAから,海外における車室内VOCへの関心が高まってきておりJAMAの車室内VOCワーキンググループに参加する各社からも将来に向けた部品試験方法の国際規格を期待する声が強くなってきたことから,将来の国際規格化を念頭に,自動車部品の揮発性有機化合物の試験方法標準化をJSAEで積極的に検討いただ

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きたいとの要請があった。これを受けて,JSAEは,低公害車 環境部会に車室内部品のVOC測定法分科会を設け,試験方法の標準化を図り,自動車内装材から放散するVOCの試験 測定方法の統一化 標準化を図ることとした。

2 審議中に特に問題となった事項

a) サンプリングバッグによる自動車内装材から放散するVOC測定方法の位置づけ 自動車内装材から

放散するVOCの測定方法は,自動車メーカが独自に作成し運用しており,得られたデータの位置づけも異なっていた。個々の自動車内装材から放散するVOC測定結果から車中VOC濃度を推定しようとする考え方や,これとは切り離して自動車内装材の一次スクリーニング法として活用すべきとの考え方などがあり,議論は分かれたが,バッグ法による試験片濃度から車中VOC濃度を推定するには困難な点があり,この試験法の位置づけは一次スクリーニング用とすることで決着した。

b) 統一する試験条件 自動車メーカ各社が独自にVOC測定方法を作成した経緯から,試験温度,試験

片サイズ,充填窒素量などは各社の試験条件がそれぞれ異なっているにもかかわらず,過去の測定データと統一法による測定データとの整合性を考慮したため,試験条件の統一化に至るまでには多くの時間を要した。特に試験温度では,自動車メーカ各社が採用している40 ℃,65 ℃,80 ℃のいずれの温度でも試験を認めるべきとの案が提出されたが,統一法との観点から65 ℃を試験温度とし,オプションで他の温度も認めるとの結論になった。

3 適用範囲(本体の箇条1)

この規格の適用範囲では,自動車内装材から気中へ放散する揮発性有機化合物(VOC),ホルムアルデヒド及び他のカルボニル化合物の測定方法として,様々な内装材が適用可能であるとした。自動車内装材としては,シート類,インストルメントパネル類,天井類など,及びそれらに用いる接着剤,塗料など幅広く適用可能とした。

4 懸案事項

今回の制定に当たっての懸案事項を,次に示す。

この規格では,試験片の厚みを規定しなかった。自動車内装材の一次スクリーニング用とする位置づけから同一形状試験片のVOC放散量比較は可能と考えるが,形状が異なれば比較は困難が伴うと考えられる。試験片表面と切断面からの放散も挙動が異なると考えられるため、試験片の形状情報を報告書に記載することとした。また、将来の国際規格化を図るため、次の項目を継続して検討することにした。 - 保管時の養生条件及び輸送条件(保管期間,養生環境,大気放置又はバッグ密閉放置) - サンプリングバッグの材質及び回収率 - 接着剤,塗料などの材料の試験方法

5 原案作成委員会の構成表

2006年度に原案作成を行った低公害車 環境部会 車室内部品のVOC測定法分科会の構成表を,次に示す。

自动车部品-内装材―挥発性有机化合物(VOC)放散测定方法

低公害車 環境部会 車室内部品のVOC測定法分科会構成表

(分科会長) 氏名 松永 和彦所属

いすゞ自動車株式会社 電装 制御開発部 (幹事)

(委員)

(事 務 局) 佐藤 勝二 大塚 繁樹 荒井 宏昭 新井 明徳 飯塚

市川 智士 今田 裕貴 大井 民男 加藤 直弘 小松 裕章 佐原 誠一 達

晃一

田辺 新一 近津 哲史 鶴賀 文子 西科 浩徳 根本 好一 福留 秀汽 藤井 治敏 森田 猶也 矢島 裕司 安井

山田 哲史 吉田 洋一

畠山 利孝

株式会社カネカテクノリサーチ 材料分析部 トヨタ自動車株式会社 第2材料技術部 社団法人日本自動車部品工業会 技術部 ロンシール工業株式会社 研究 開発部 富士重工業株式会社 材料研究部 マツダ株式会社 技術研究所 日産自動車株式会社 材料技術部 アイシン精機株式会社 材料技術部 スズキ株式会社 開発部

トヨタ自動車株式会社 第2材料技術部 トヨタ紡織株式会社 材料技術部 株式会社いすゞ中央研究所 車両研究部 早稲田大学 理工学部建築学科 日野自動車株式会社 車両RE部

財団法人日本自動車研究所 エネルギ 環境研究部 NOK株式会社 技術本部

カルソニックカンセイ株式会社 開発本部 三菱自動車工業株式会社 材料技術部 株式会社タチエス 技術開発部 日産自動車株式会社 材料技術部 日産ディーゼル工業株式会社 研究部 ダイハツ工業株式会社 材料技術部 株式会社本田技術研究所 第4技術開発室 財団法人日本塗料検査協会 性能評価部 社団法人自動車技術会 技術 規格グループ

本文来源:https://www.bwwdw.com/article/9d4m.html

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